ゴム銃のオッグクラフト
OGG CRAFT'S GUN LOCKER
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P503 ドットデル
OGG CRAFTの手作りゴム銃・ゴム鉄砲
第20回ハンズ大賞 テクニック賞受賞
圧倒的な装弾数を実現したガトリング式電動機関銃
動画もあります

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このゴム銃は2003年に制作した P501レイヤー です。
コンパクトな割に60発におよぶ装弾数が取り得のモデルですが、このモデルの"多連バレル&ピンフック&タコ糸"によるストリング・リリース方式をリファイン。
バレルをガトリング型にすることで、さらなる多弾数化に挑戦してみました。

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思惑どおりに作動するかどうか確かめるために、まずはバレル作りから始めました。
12本のヒノキの角材に穴を空けたあと、バレルを円筒形に組み上げ、輪ゴム装填用のピンフックを植えていきます。
ちなみにバレル1本あたりのピンフックは10本。全体では120本になります。
もしフック1本あたり輪ゴムを10発かけることができれば、な、な、なんと!1200連発も夢ではありません。
まあ、話半分だったとしても数百連発はいけるはず・・・と、この時は真剣に思っていたのでした。

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完成したバレルをテスト用の模擬フレームにセットし、いざ作動テストです。
バレルにタコ糸を巻きつけ、その上から輪ゴムを装填。あとはタコ糸を引っ張れば輪ゴムがスタタタタッとリリースされるはずだったのですが ・・・

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実際にやってみると、輪ゴムはリリースされるどころかフックに引っかかって、ビローンと伸びきってしまうだけなのでした。
トホホ。

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輪ゴムが引っかかるのは、フックが長すぎたのが原因のようです。
そこでリュータに精密丸ノコ刃をセットして、思いきってフックを短く切り詰めることにしました。

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効果はてきめんでした。輪ゴムは何事もなくリリースされるようになりました。とはいうものの、フックが短くなったおかげで、装填できる輪ゴムはピンフック1本あたり1発だけになってしまい、装弾数は120発と当初のもくろみから大幅ダウンです。
もっともこれでも100発は軽くオーバーしているわけで、現実的なところに収まるべくして収まったというところでしょうか。

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作動確認ができたところで、いよいよ本体フレームの制作に入ります。
とにかくナガモノにしたかったので、ストックを付けて実際のマシンガン並のサイズで作ることにしました。

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本体フレームはシルクウッドを主材にしました。
バレル、トリガー、グリップ、ストック等々の取り付けスペースを考慮しつつ組み上げていきます。

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当初から電動でバレルを回す計画でしたので、本体フレームの制作と並行してモータ探しを始めます。
ところが輪ゴムをタコ糸で引っ張り上げつつ、バレルを回転させるには、かなりのパワーが必要で、なかなかズバリのモータが見つかりません。
しばらくモータの選択であれこれ悩んでいたのですが、結局、ホームセンターで乾電池式の電動ドライバーを発見し、中身のギアードモータを利用することにしました。
もともとがネジを締めるためのツールですからトルクも充分なはずです。

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P211タンデムバレルII以来、3年ぶりの電動ナガモノということで、グリップも手を抜かずに仕上げたいところです。シルクウッドとヒノキを3枚貼りにして、糸ノコ盤とナイフでカタチを切り出し、ペーパーでひたすら磨きあげます。見た目はリボルバーチックというか、ややクラシックな線を狙ってみました。
そうこうするうちに季節は夏真っ盛り。我が家の狭い工作室はもちろんクーラーなんぞなく、耐えがたい暑さのせいで、作者の手はしばらく止まってしまいます。

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とはいっても、この作品には明確なタイムリミットがありました。実はこの作品でハンズ大賞に応募しようと企だてていたのです。
応募締め切りは11月。まだ夏とはいえ、あまりのんきに構えてもおれないのでした。

次ページへ続く
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