「たかが2連発。されど2連発」
2発の輪ゴムをセミオートで撃ち分け可能なセミオートゴム銃を制作しました。名称はP404メッカーニです。
2発の輪ゴムを同時にリリースしつつ、2発目だけいったん途中で保持してセミオート動作させる仕組みです。
P602ナスビィ や P606サスケ などと似た動作ですが、機構が少し異なっているため新案として仕上げてみました。
輪ゴムを2発装填したところ。
初弾(グリーン)はホールドフックへ。次弾(赤)はフレームの切り込み部へ掛けます。
ホールドフックがフレーム内に沈降して輪ゴムを発射する原理です。
トリガーのけん引ゴムはグリップ後方から回してます。
動きをアニメ化してみました。
トリガーを引くと、トリガー上端の「アーム」がホールドフックを押し下げ、そこに装填されていた初弾を発射。
同時に、シーソーの原理でフレームの切り込み部から押し上げられた次弾が「アーム」にいったん保持されたあと、トリガーの戻し動作で上昇してきたホールフックへ移動する仕組みになっています。
再度トリガーを引くとホールドフックが下がり、次弾の発射となります。
以上のように、当初可動パーツ2点(トリガーとホールドフック)でデザインしましたが、動きを眺めているうちに可動パーツはひとつでもいけそうなことに気がつきました。
そこで、元のボディをそのまま使いつつ、パーツを1点に制限してメカ部を再設計。
左が最初の可動パーツ2点バージョン(トリガーとホールドフック)。
右が新たに作った、可動パーツ1点バージョン(トリガーだけ)です。
1点バージョンの動きもアニメ化してみました。リリースと保持の仕組みは2点バージョンとほぼ同じです。
トリガーの長穴は不必要な軸を回避するためのものです。
トリガーの軸位置が違うため、メカ部が変わるとグリップの位置も変更が必要です。
本当はグリップユニットも共用したかったのですが、取り付け位置の整合性が確保できず2種類作ることになりました。
側面からの比較。
上:可動パーツ2点バージョン
下:同 1点バージョン
グリップの位置が前寄りに。ホールドフックの位置は同じです。
フレームパネル、バレルはバーチ合板。メカパーツはMDF。グリップパネルは前部がシナ合板、後部はケヤキを使用。
今回、ひとつのボディに2種類のメカパーツを組み込めるようにしてみました。
このモデルの場合、パーツを入れ替えてもセミオートの動き自体は同じなので正直なところ、あまりメリットはないですが、これまでと違ったアプローチで設計できて、これはこれでよい機会になったかなと思います。
「百聞は一見にしかず」ということで実射動画をご覧ください。
<制作年> 2022年2月
<モデル名> P404 MECCANI メッカーニ
<カテゴリー> ハンドガン
<全長> 320ミリ
<銃身長> 230ミリ
<装弾数> 2発
<使用弾> #16輪ゴム
<作動> セミオート
<素材> バーチ合板、MDF、ケヤキ、シナ合板、竹串
<仕上げ> クリアウレタン仕上げ
2022.02.24 UP