昔ながらの割りばし式ゴム銃でもホールド部分に輪ゴムを2〜3本掛けられるようにすれば連発化できます。
とは言え、この手の即席タイプの場合、何も考えないでトリガーを一気に引くと全弾バーストしてしまうという欠点があるのも事実。
そこで、この即席型連発銃の仕組みを踏襲しつつ、トリガーのひと引きで確実に1発のみを発射する連発セミオート機構を考えてみました。
完成したP603とまりゃんせです。
アンチバースト機構搭載!と謳い文句は偉そうですが、そのわりに装弾数は2発とショボいです。
トリガーを引くとホールドフックの中からニードルがひょいっと突き出てくるのがこのモデルのキモになります。
輪ゴムを2発装填したところです。(緑色と赤色)
トリガーを引くと1発目(緑色)が発射されると同時に2発目(赤色)もホールドから滑り出しますが、ちょうど頭を出したニードルに行く手を阻まれます。
トリガーを戻すとニードルが引っ込み、2発目は上段のホールドに移動する仕組みで連発セミオートを実現しています。
ニードルはこのモデルのキモパーツになりますが、素材はただのつまようじです。
1.9ミリ厚ほどに削ってからピンバイスで小さな穴をあけ、ピアノ線を軸にしてフレームに取り付けました。このニードル、ホールドフックの動きに合わせ微妙に上下動します。
フレームはヒノキ。ホールドフック&トリガーはラミンの薄板の3層構造。トリガーガードは竹です。
ケヤキで作ったグリップは日本刀の刃先あるいは笹の葉をイメージしました。竹のトリガーガードと相まって、和風な感じに仕上がったかな?
ニードルを付けたおかげで、通常の場所にトリガースプリングを取り付けられなくなりました。あれこれ場所を探した結果、ちょうどここが空いていたというわけです。
このモデルの1週間前に完成したP602ナスビィとのツーショットです。
ともにホールドフックとトリガーが一体型の2連発モデルで、バレル長と全長もほぼ同じ。
二卵性双生児っぽい関係ですが、連発セミオートの制御方法は微妙に違います。
「百聞は一見にしかず」ということで、作動の様子を動画でご覧ください。
(2012年9月23日 720p動画に入れ替え)
射撃動画
<制作年> 2008年7月
<モデル名> P603 TOMALIANSE とまりゃんせ
<カテゴリー> ハンドガン
<全長> 375ミリ
<銃身長> 270ミリ
<装弾数> 2発
<使用弾> #16輪ゴム
<作動> セミオート
<素材> ヒノキ、ラミン、ケヤキ、竹、つまようじ、コイルスプリング、ピアノ線
<塗装> -
2008.07.23 UP