簡易型の擬似フルオート銃、
P502 ITO-OKACY(イトヲカシ)です。
2003年に制作したP501レイヤーと同じストリング・リリース方式を採用したモデルですが、発射パーツである糸の使い方にちょいとひねりを加えてみました。
ゴム銃です ・ ・ ・ と言われてもピンとこない正体不明なカタチをしています。
できそこないのカタツムリのように見えますが、顔だけ見るとカタツムリというよりハゼやデメキン風です。
また見方を変えるとブラシとかパスタフォークなどのトゲの生えた道具のようでもあります。
P501レイヤー との一番の違いはバレルの本数です。
バレル数15本のP501に比べ、このモデルは1本のみ。
数の上では圧倒的にハンディがあるのですが ・・・
P501(60発)を上まわる66発の装弾数を実現しました。コンパクトな外観からは想像できない大容量ぶりです。
くしの歯のようにずらりと並んだホールドフックはつまようじをカットしたものです。全部で33本あります。
ホールドフックにかけた輪ゴムをタコ糸で外すという、ざっとした仕組みのゴム銃ですが、このモデルのキモはその糸の使い方にあります。
まずタコ糸をホールドフックにぐるりとループ状に巻きつけ、その上から輪ゴムを装填します。
さらに、もう1回タコ糸を巻きつけ、2発目の輪ゴムを装填します。
発射の様子です。
タコ糸をホールドフックから抜くように引張ると輪ゴムもついでにリリースされます。
タコ糸をホールドフックに2回ずつ巻きつけたところです。
わかりやすいように写真では輪ゴムを省いています。
66発の輪ゴムをフルに装填したところです。大量の輪ゴムに埋もれてしまい、タコ糸はほとんど見えません。
装填が終わったら、銃をひっくり返して右手でグリップを握りタコ糸を引っ張ると、輪ゴムがパラララララ〜と連続発射されます。
リリーサのタコ糸はけっこう長く、約100センチあります。
やろうと思えば66発をノンストップで撃ち出すことも可能ですが、100センチの糸を一気に引き切るのは少々難儀です。
銃の上面が空いているのでサイトを取り付けてみました。リアはピープタイプです。
フロントサイトのアップです。
ゴム銃というのは普通、反動がありませんが、このモデルは射撃中けっこう暴れてくれます。
タコ糸を引く際に銃を下げようとする力が働きますが、それに対抗して右手は無意識に銃を持ち上げようとします。その結果、まるで装薬銃のようにリアルにマズル部が跳ね上がります。
おかげでサイト内にターゲットをとらえ続けるのは至難の技です。
つまようじとタコ糸だけで66連発。
アバウトなストリング・リリース方式ですが装弾数稼ぎにはけっこうおいしい方式です。
とはいっても、これだけの輪ゴムを装填するとなると、バレルにかかる張力は半端なものではありません。
実際、この銃でタコ糸3重巻きの99発装填に挑んだところ、輪ゴムの張力でバレルが真っぷたつに裂けてしまいました。
なにごとも行き過ぎは禁物です。
「百聞は一見にしかず」ということで、射撃シーンを動画でご覧ください。輪ゴムが高密度に実装されているため、発射速度はかなり高めです。
<制作年> 2006年11月
<モデル名> P502 ITO-OKACY イトヲカシ
<カテゴリー> サブマシンガン
<全長> 370ミリ
<銃身長> 200〜365ミリ
<装弾数> 66発
<使用弾> #16輪ゴム
<作動> 手動による擬似フルオート
<素材> ラミン、アガチス、チーク、つまようじ、タコ糸
<塗装> チークオイル仕上げ
2006.12.01 UP