フカヒレ方式(ソーブレード&シャークフィン)の8連発銃、P215シャクリーヌです。
リリーサの送り機構について、これまでの同方式の銃とは違うテクニックを採用しました。
リリーサはフカヒレ型ではなく円型にしてみました。素材は1.6ミリ厚の航空ベニヤを使用。
リリーサの斜面で輪ゴムを押し上げて発射する原理はこれまでのフカヒレ方式(P200型)と同じです。
バレルの下に小銃の "さく杖" のようなロッド(棒)がありますが、これは飾りではなく、れっきとした機構パーツです。
リリーサとロッドは、このようにつながっています。ロッドは従来のフカヒレ方式のスライドボルトに相当しますが、送り用のギザギザノッチはなく、ただのプレーンな棒です。
ロッドを後方へ送り出せば、おのずと発射プレートも後退しますが、問題はどうやってロッドを送り出すか、ですね。
ヒントになったのは、(月山とかの)山スキー場に架設されるTバーリフトという簡易的な搬送機器でした。
スキーヤーは、山の斜面を循環するロープに、このTバーの先端金具をクイっと引っ掛けて、斜面の上まで引っ張ってもらう仕組みです。
こうやって引っ掛けるとロックされますね。いわゆる「てこの原理」なんですが、ほかに例を挙げれば、テントの張り綱等に使う「自在金具」も同じ理屈ですね。
自在金具です。
トリガーの上部に、支点と作用点が仕込んであります。
トリガーを引くと、この2点でロッドをロック。トリガーを引いた分、ロッドを後方へ移動させます。
右側面。
ロッドが最前位置にある状態です。材料は3ミリ径のラミンの丸棒。
左側面。
ロッドが後退したところです。
バレルはラミンの角材です。
8つのホールドはプロクソンのスーパーサーキュラソウに溝切りアタッチメントをつけてこしらえました。
グリップ材は、ここのところ作者の定番になっているケヤキです。
塗装は薄めたウレタン塗料でさっと拭き仕上げ。
外観はP209ブルパップ風のプローポーションに仕上げました。
「百聞は一見にしかず」ということで、実射動画をご覧ください。
トリガーに "はがい絞め" にされ、しなりながら後退するロッドに注目です。
<制作年> 2011年4月
<モデル名> P215 SHAQUERINE シャクリーヌ
<カテゴリー> ハンドガン
<全長> 355ミリ
<銃身長> 265〜320ミリ
<装弾数> 8発
<使用弾> #16輪ゴム
<作動> セミオート
<素材> ラミン、ケヤキ、シナベニヤ、竹串、アガチス、ヒートン、コイルスプリング
<塗装> 薄めたウレタンによる拭き仕上げ
2011.04.18 UP