木工をやっていると木屑がたくさん出ますよね。これまで古い掃除機を使って集塵していましたが、紙パックがすぐにいっぱいになるのが問題でした。
そこで何かいい手はないかとネットで探ってみたところ、サイクロン式集塵機を自作したという木工愛好家の記事がたくさんヒットします。
この集塵機、遠心力で空気とゴミを分離。ゴミは下に落として、掃除機本体には空気しか行かないようにしたもので、構造自体はけっこう簡単そうです。
そこで、先人のアイデアを参考にしながら試しに作ってみることにしました。
イラストのように渦気流を発生させるコーン部分と、ゴミをためるバケツ部分をセパレートにするのが普通らしいのですが、そうするとどうしてもサイズが大きくなりますし、作るのも面倒そうです。
そこで今回は手を抜いて、一体型の簡易タイプのものを作ってみることにしました。
たまたまコーヒーの空き缶があったので、それを利用します。
コッピンソーで空き缶に穴をあけます。作業的にはこれが一番やっかいでした。
あけた穴へ手持ちの塩ビ管を斜めに突っ込み、隙間をホットボンドで埋めつつ固定します。
ボンドは内側にもたっぷりと。それにしても仕上がりが汚い。
缶のフタ(ポリエチレン製)に合わせ、糸ノコ盤でベニヤ板を円形にカット。フタに貼り付け30ミリ径の穴をあけます。その穴に手持ちの塩ビ管を差し込み、隙間をホットボンドで埋めながら固定します。
このままでは集塵機内の管が短いので、洗濯機用のホースを継ぎ足します。
掃除機を接続するためのホースを上側にも差し込みます。
これで完成です。制作開始から約1時間ほどであっけなく出来てしまいました。
上面のホースに掃除機を接続。側面の黒い塩ビ管に集塵用の長めのホースを突っ込みます。
初運転。
そもそも肝心なところがコーン型ではないただの円筒なので、うまく行くんかいな?と思いながらの運転になりました。
祈るような気持ちでフタを開けたところ、きちんと缶の底に木屑がたまっています。
やったね!とりあえず成功・・・かな?
なお、今回は家の中に転がっていたものを流用したので制作コストはゼロでした。
-2015年11月3日記事追加-
その後、実際に使ってみると、やはりバケツ部分の容量が小さ過ぎたせいか細かいゴミの分離が中途半端なのが判明。満足のいく出来ではありませんでした。
そこで塗装用のポリプロピレン製のバケツを購入。MDF材で接続用のフタを作り、缶の下につないでみました。
同時に缶の中の内筒も径の大きなものに交換。
CNC加工で大量に出る削りかすの集塵に使っていますが、ちゃんと働いてくれています。改造して大正解でした。ちなみに接続用のフタとバケツの脚はCNCでカットしたものです。
2012.07.07 UP